2021年11月5日(金)〜 6日(土)
「第49回日本関節病学会」が開催されました。

第49回日本関節病学会レポート

広報委員 高知大学整形外科 阿漕孝治

本年度は、全国的なCovid-19の感染によりWeb開催となりましたが、本学会ならではの関節全般を網羅する大変興味深いシンポジウムや教育研修講演、一般講演を拝聴することができました。本学会に参加している医師の大部分が整形外科医だと思われますが、より良い治療・手術を患者さんへ提供するために、確固たるエビデンスに裏付けされた知識と技術が必要になります。本学会では、手術だけでなく関節病の病態に関する講演も多く、Academic surgeonを目指す上では、非常に有意義なものであったと思います。

特別講演では、本学会の赤木理事長が「活力ある開かれた学会を目指して」と題してご講演され、学会とは会員の学びと成長を図る場であるとし、本学会の目指すべき方向性を我々中堅若手医師に示してくださいました。

現地開催によるface to faceでの議論が有意義なことは言うまでもないですが、Web開催にも利点があります。現地開催では、興味のある演題が同時に発表される場合には、どちらか一方の演題のみしか聴くことはできませんが、Web開催ではオンタイムのみで開催されている演題以外はすべてを、しかも何度も聴くことができます。私はこの利点は非常に良い点と考えており、自分にとって興味のある講演を少しでも多く聴くことで、今後の臨床や研究に生かすことができると思われます。

【研修医奨励賞】

角谷 梨(新潟大学医歯学総合病院歯学総合研究科
機能再建医学講座整形外科学分野)
「関節リウマチ患者の大腿骨皮質骨幅は、遠位前方と遠位
内側方で有意に狭く疾患活動性と負の相関を示す」

【学術集会会長賞】

最優秀賞

鈴木 裕貴(北海道大学大学院医学研究院 整形外科学教室)
「内側型変形性膝関節症における重症度別の膝関節
バイオメカニクスと体幹姿勢の関係」

優秀賞

大澤 郁介(名古屋大学医学部整形外科)
「人工股関節置換術後のスポーツ参加状況とスポーツ
参加に対する阻害因子の検討」

優秀賞

酒井 健(昭和大学横浜市北部病院 整形外科)
「術前に骨壊死が疑われた舟状骨偽関節に対する鏡視
下手術の治療成績」