変形性関節症とは

変形性関節症は軟骨の摩耗により関節の形が変形し、痛みや腫れをきたす状態をいいます。関節内の骨が露出して関節の表面がいびつになり、 本来の滑らかな動きが障害されます。また、それに伴う運動時痛、 可動域制限等により、 起立や歩行など日常生活動作に大きな影響を与えます。

変形性関節症の診断

変形性関節症は通常、X線撮影で診断します。関節裂隙(軟骨の厚さ)や骨の変形の程度で関節の部位ごとに重症度が分類されています。

X線撮影の他に、関節軟骨や、滑膜、靭帯、などの骨以外の構造物の状態を把握するためにMRI撮影による検査を行う場合もあります。

また、症状が似ているため、血液検査で関節リウマチなどの関節炎の存在を否定しなければならない場合があります。

変形性関節症の進行と予防

変形性関節症は、体の使いすぎや体重負荷、外傷を契機に軟骨磨耗が起こることで発症しますが、遺伝子素因や体格の違いにより人によって進行の速さは異なります。また、必ずしも軟骨摩耗の程度が、痛みの強さや頻度といった症状の程度と一致するわけではありません。

そのため、症状が起こってからはじめて診断がつくことも多く、早期発見と定期的な診断をうけることが、進行予防に大切です。